花の産地や5つの個性的な温泉で有名な六合村で、花農家体験。PR戦略について考える。

花の産地や5つの個性的な温泉で有名な六合村で、花農家体験。PR戦略について考える。

群馬県中之条町(六合村)

1st

2022.10.02(日)~
04(火)

2nd

2022.10.26(水)~
28(金)

3rd

2023.01.14(土)~
16(月)


▼ 若手芸人「ゴゾンジ岩谷」が現地取材に行ってきました!
受入れ農家さんの様子は動画でチェック!



開催概要

■ 開催日程(全3回)
1回目:10月2日(日)~4日(火)(花農家の作業体験)
2回目:10月26日(水)~28日(金)(スマート農業の見学と伝統野菜の収穫)
3回目:2023年1月14日(土)~16日(月)(ドライフラワー制作体験と地域購入イベントへの参加)

+来年度5日間での課題解決の実践

体験できること
・農村の暮らしを体験できる
・野菜の収穫体験ができる
・花農家の作業を体験できる
・ドライフラワーの制作体験ができる
・新規就農した農家さんと交流ができる
・六合村の人との関わりができる
・移住や新規就農の支援について自治体の方から直接話を聞ける

応募条件
60歳未満で、農村の課題解決や魅力発信のお手伝いをできる方で、今年度全3回の日程と来年度の5日間の研修に参加可能な方。

こんな方に来てほしい!
・花農家のプロモーション企画に興味のある方
・六合村での就農やまちおこしに興味のある方
・お試しで「農ある暮らし」を体験してみたい方
・群馬県への移住に興味のある方
・自然豊かな田舎町でワーケーションをしたい方

■ 参加費用
参加費は無料。現地までの交通費・宿泊費は全額補助となります。

※食事を確保する場所が遠いなどの場合がある為、こちらで予め用意する昼食代等として事前に1万円(税込)を頂きますが、農業体験実施後、最終精算時に余剰分は交通費の振り込みと合わせてお返しします。

※交通費は後日精算となります。
事前にご自宅から集合場所までの経路を確定させていただき、
農業体験実施後に半券や領収書等の必要書類を提出後、交通費を口座振り込みにて返金精算となります。






群馬県中之条町(六合村)ってどんな町?

六合村(くにむら)は群馬県の北西部に位置している、人口1100人ほどの山間地域です。
六合村を調べるとまず初めに、『日本で最も美しい村』というワードが目につきます。

『日本で最も美しい村』とは、2005年10月にNPO法人として設立された連合で、日本の農山漁村の景観や環境、文化を守り、地域資源を生かしながら、美しい村としての自立を目指す活動をしています。

その一つの村である六合村には、実際に多くの貴重な然資源や、人々の営みがありました。
六合村は固有の歴史・文化があり、多くの温泉地を有する自然豊かな地区です。
野反湖・芳ヶ平・暮坂高原は六合三景と呼ばれていて、希少価値の高い高原植物や絶景が望めます。



野反湖


『六合の里温泉郷』という温泉エリアもあり、歴史と数々の伝説を持つ古い温泉が点在しています。
その中の一つも今回取材に行ったので、楽しみにお読み下さい!


まずは六合村で50年以上暮らし、隠居生活を体現している山本さんにお話を聞いてきました。



昔語り 山本 茂さん

入山地区を少し登っていくと、味のある看板に出会えます。




廃材を利用して小屋やツリーハウス、車庫を作りながら暮らしている山本さん。

六合村の好きなところを聞いたところ、

「自然が豊かで、暮らす人の心が美しく、人との繋がりがしっかりあるところ」

と答えてくれました。


右の物置と、右奥に見えるツリーハウスも山本さんの手作り


自然と共に暮らす上で、農作物などへの動物の被害は大きいけれど、それがあっても人間と動物どちらにとっても良い環境だと言います。


さらに山本さんには、六合村で語り継がれてきた昔話を聞かせてもらいました。

囲炉裏を囲んで木工品や曲物などを作りながら、子供に語った『猿地蔵』という昔話です。


語り口調や里山の雰囲気が相まって、当時の世界にタイムトリップしたような気持ちになりました。

他にもまだ昔話はあるという事なので、ぜひ機会があれば聞いてみて下さい。



花敷温泉 山田 豊さん

お次は、『六合の里温泉郷』の一つである花敷温泉にやってきました。





鎌倉時代に源頼朝が狩りの途中で発見し、入浴したのが始まりと言われている温泉です。
その時に花びらが一面に敷き詰められるように湯に浮かんでいた事から、”花敷”と名付けられた由来があります。


この温泉は昔から草津温泉の上がり湯として利用されていて、酸性の強いお湯をここで洗い流すために使われていました。
泉質は、無色透明で癖がなく、温まりやすいため朝まで体がぽかぽかするといった特徴があります。

すぐ隣には、地元の人専用の共同浴場もあり、村の人に親しまれている温泉です。





地元農家 篠原夫婦

六合村の中心地から西へ山を越え、草津町に近い場所で農業を営んでいる篠原夫婦の元へやって来ました。

トマト、きゅうり、かぼちゃ、なす、とうもろこし、ズッキーニ、岡ひじき、枝豆、茗荷、、、さまざまな作物が育つその畑をご夫婦で管理しています。


ニコニコと笑顔の素敵な奥さんの育てた野菜をいただきます


ここで注目すべきは、この地域でしか育てられない高山作物である『入山きゅうり・幅広いんげん』です。
入山きゅうりとは、この地域の伝統野菜で、日本全国見てもとても珍しい品種です。
この地で昔から作っている人から種をもらって栽培しています。
元気がよく伸び伸び育つので、3本でも立派になります。




味の特徴としては、水分量がとても多いので、漬物によりかは、スライスして鰹節と合わせたり、そのまま丸かじりするとより旨味を味わえるようです。

皮を剥いて食べるのも特徴の一つです。


幅広インゲンは房を真っ直ぐに作るためにアーチ状に育てます。

以前ホテルへ出荷していた経験から、曲がっていたり、実がなりすぎていたり、虫が食っているものは落として、高い基準をクリアできる実だけ残して採っていくというこだわりがあります。

ご家族やご友人にあげるものもその厳選されたいんげんなので、羨ましい限りですね。

そしてインゲンは暑い所が苦手で、朝晩の気温の差があって涼しくないと粒立ってしまうので、猛暑の年はうまく育てられず苦労することもある様でした。



厳しい目で選別している様子


どちらも標高1000m以上の高原でないとできない品種なので、街中にはあまり出回っていません。
私たちも味見をさせてもらいましたが、どれも今まで食べて来たものとは甘みと食感が全く違いました。


「ここのインゲン以外は食べられない!」


と言っていた篠原夫婦のセリフがよくわかります。
どちらもとても希少価値の高い大切な作物です。



山野草 山口 和雄さん

お次は、標高1000mの涼しい場所で山野草を栽培している山口さんです。

日本固有の高山植物である”シラネアオイ”を管理、栽培しています。


シラネアオイの群生


シラネアオイは日光国立公園の白根山で発見された日本の固有種で、雪が多い高山で育つ特徴を持っています。
植栽は通常1600〜1700mの場所でやります。
山口さんは幼苗(ようびょう)と言って、種から育て小さな苗に成長させ、その後の成長をより良いものにしていくための管理をしています。
育ったら移植して、花が咲くまで続けます。
いい頃合いになるとノネズミやニホンジカが食べ尽くしてしまうので、日々の巡回は欠かせないと教えてくれました。
花が咲くようになったら販売可能になるので、年間8万8千本を県内外へ出荷しています。
山口さんの育てている白い花の種類は貴重なので、個人で買いに来るお客さんもいる程のようです。


野反湖では地元ボランティアの植栽活動により、あたり一面数え切れないほどのシラネアオイが咲き誇ります。
その素晴らしい景色もぜひ一度見に行ってみて下さい。


さらに六合村はなめこも有名なので、天然の原木でのなめこ栽培も行っています。


コシアブラの木でなめこを栽培しています


花となめこの生産を行っている山口さん。
熟練の腕と経験によって育まれているこの生産活動も、絶やしてはいけない六合村の財産となっています。



山の上庭園 相馬 教道さん

お次は、地域おこし協力隊で去年の4月から六合村の庭園管理をしている相馬さんにお話を聞いて来ました。
『山の上庭園』という標高1000mの場所で管理しています。

以前は横須賀で公園管理の仕事をしていましたが、その中で植栽管理に魅力を感じこの仕事へ応募したという経緯があります。




そんな相馬さんが管理するこちらの庭園は、ナチュラルガーデン(別名ペレニアルガーデン)と言って、自然に近い植栽を再現するというコンセプトとしてやっています。

一見手入れされていないように見えますが、植物が自ら育つ力を大切にし、寄り添うように最低限の手入れのみを心掛けている様でした。

宿根草を軸に植えているので、植え替え等をしなくても時期が来れば花が咲き、どの季節も独特の美しい風景が見られる事が特徴です。

六合村の花は大振りの主役になるような花ではなく、脇役を飾るような素朴な花がメインなので、こちらのガーデンの趣旨と合致しています。

こういった背景をもとに訪れると、より一層魅力が増します。


背の高い植物が多く生えています


そして隣接しているレストハウスでは、ここの花を使ったドライフラワーが一面に飾られています。



とても落ち着いた色合いで統一されているので訳を聞いたら、年配の男性向けにイメージして作っているとの事でした。

花文化は99%が女性なのですが、今までターゲットとしていなかった小さいお子さんや年配の男性までをコンセプトとして作っていきたい思いがある様です。

そんな目的で作られたドライフラワーですが、女性にもウケはいいようなので、老若男女誰が来ても楽しめる施設となっています。


ドライフラワーの制作体験もやっていて、ブーケだと2〜3時間で作れる物もあるので、訪れた際にはぜひ体験してみて下さい。




こういったコンセプトの庭園は珍しく、その道のプロにはかなり評価される場所となっている様です。

足繁く首都圏全域から通ってくれるお客さんも多いのですが、悩ましい課題も抱えています。

この施設のICT環境が悪く、古いスペックのパソコン1台で商品管理等をやってるので、ビジネスの拡大に着手できないといった状況があります。

なかなか来れない遠方のお客さんにも知ってもらえるように、ECサイトを作って全国的に商品販売をしていきたい思いや、プロモーションも戦略を練って作っていきたい思いが相馬さんにはありました。




新規就農1年目の花卉農家 4名の挑戦者

山の上庭園からご一緒していた4名にお話を聞いてきました。
実は”花卉(かき)農家”として今年新規就農した方達です。

花卉農家という言葉自体を聞いたことのない方も多いのではないでしょうか?
六合村の花の生産を担う若き彼らに突撃して来ました。


左から、戸高さん、中村さん、中島さん、高橋さん

中村さんと戸高さんは今年25歳、2年研修をしたのちに、今年新規就農した1年目のフレッシュ農家さんです!
高橋さんは今年から六合村に移住、中島さんは事業は別ですが、六合村の花産業を一緒に支えています。

東京の大学へ通っていた彼らが、なぜ花卉農家になったのか、その答えはとても彼ららしいものでした。

「農家というと、果樹や野菜ですが、花というとあまり泥臭いイメージもなく華やかでオシャレなイメージがあります。
だから選びました!
そして震災や感染症で世の中が自粛モードでも、誰かの祝いの日であり、その日に花は必ず必要とされています。
社会がどんな状況でも必要な仕事であることに魅力を感じたからです。」


彼らの管理する花農園です


さらに六合村のいいところを聞くと、なんと言っても家賃が安い事だというところだそうです。
固定費が抑えられているところも花卉農家に挑戦していける大きなポイントですね。


そんな彼らが持つ夢や、抱えている課題は山の上庭園の相馬さんと共通するものがありました。


今は直接消費者へ販売しているわけではないので、いずれは消費者に自分たちの手で届けたいという夢があります。
その為に店舗を持って直売し、さらにECサイトも作って多くの人に六合村の花を届けたいと言います。
しかし現在の4人ではそこまで手が回らず、やりたいことがあっても諦めざるをえない状況です。
就農1年目なので、まずは本業の方を軌道に乗せていかなければいけない事情もあり、なかなか手が出せない様です。


六合村には珍しく希少な文化や歴史が多くありますが、それらを継承し繁栄させていくには、マーケティングや有効なプロモーションなどの分野に特化した方の知恵が必要です。

『日本で最も美しい村』を絶やさない為に、解決できるスキルや知恵を持った方々を募集しています!



六合村支所長 山本 俊之さん

最後に、六合村支所長の山本さんのお話で締めくくりたいと思います。


支所前でお話を聞いてきました


今まで取材してきた方達が言っていたように、六合村の地域課題はプロモーション、店舗運営、ECサイト運営がうまく出来ていないので、これに長けてる人を呼び込みたいといった事でした。
それらのインフラが整って村の収益性がアップすると地域人口も増え、新たな就農にも繋がっていきます。
しかしこういった対策も、中之条本町の方が管轄なので、なかなかここの支所で音頭をとって行うのは難しい事情もある様でした。


さらに空き家、耕作放棄地は今以上にもっと増え、中学校の統合も進んでいます。
谷間の土地なので、農地も狭く傾斜もあって大規模農業化は難しい土地です。


しかし六合村は花の栽培が盛んで、それにより花卉農家として若い就農者も来ています。
野反湖はキャンプ場として賑わいを見せ、芳ヶ平は希少生物も生息しており、平成27年にラムサール条約に登録されました。


見事な景色を見せてくれる芳ヶ平


さらに温泉も五箇所あり(尻焼・花敷・京塚・応徳・沢渡)、国の重要的建造物保存地区の赤岩地区など、観光資源がとても豊富な地域でもあります。


これほどまでに豊かで希少な文化や歴史のある村ですが、深刻な課題は解決できていません。

移住、定住、就農など、支援策の用意はあるので、もっと村全体を盛り上げていきたい思いがあります。

この唯一無二の自然環境や暮らす人々の様子をぜひご自身の目で見て、体験し、解決に向けて一緒に考えていける方を求めています。